はじめに

シーシャ(水タバコ)は世界中で愛されていますが、国や地域によっては全面禁止や厳しい制限が設けられています。

特にシーシャカフェのオーナーや、フレーバーの輸入・販売を検討している事業者にとって、現地の規制状況を正確に把握することは非常に重要です。

このガイドでは、2026年6月時点の最新情報をもとに、各国のシーシャ規制状況を詳しく解説します。

世界のシーシャ規制:主な種類と背景

シーシャに対する規制は国によって多岐にわたります。大きく分けて、以下の3つのパターンが見られます。

  • 全面禁止: 輸入、販売、使用のすべてが禁止されている国。
  • 条件付き制限: 特定の場所や年齢、ライセンス取得など、条件付きで許可されている国。
  • 実質的縮小: 禁煙法や高額な課税により、提供場所が限定され、市場が縮小している国。

これらの規制の背景には、若年層の利用拡大防止や健康被害対策といった目的があります。

次に、具体的な国ごとの規制状況を見ていきましょう。

1. シンガポール|全面禁止

  • シンガポールでは、2016年以降、シーシャの輸入・販売・使用が全面的に禁止されています。
  • この規制は、若年層の利用拡大防止と国民の健康被害対策が主な理由です。
  • 店舗での提供はもちろん、個人が持ち込むことも違法行為とみなされます。

東南アジアで唯一、シーシャ市場が完全に閉ざされている国です。展示会やイベントでの提供もリスクが高いため、十分な注意が必要です。

2. タイ|輸入・販売・サービス提供すべて禁止

  • タイでは、2014年にシーシャ本体とフレーバーの輸入が禁止されました。
  • さらに2015年には、販売とサービス提供も禁止されています。
  • 観光地として人気が高いタイですが、シーシャ事業は公式には認められていません。現地バーやクラブで裏で提供されていた事例もありますが、摘発されるケースが多数報告されています。

タイはシーシャ事業の進出先としては不適切と言えるでしょう。

3. サウジアラビア|ライセンス制による条件付き合法

  • サウジアラビアでは、2019年に飲食店でのシーシャ提供がライセンス制で合法化されました。
  • ただし、特別許可の取得が必須です。20歳未満への提供は禁止されており、追加課税も適用されます。
  • これらの規制に違反した場合、罰則が科せられます。

中東の巨大市場ではありますが、許認可、税制、年齢確認を徹底できる体制が求められます。

4. クウェート・ヨルダンなど中東諸国

  • クウェート: コロナ禍で一時的に全面禁止となりましたが、2021年以降は段階的に再開されています。ただし、海岸線など自治体によっては場所限定の禁止措置が残る場合があります。
  • ヨルダン: Public Health Lawに基づき、屋内でのシーシャを含む全面禁煙が義務付けられています。コロナ禍以降は、屋外での規制も強化される傾向にあります。

文化的にシーシャ需要が強い地域ですが、国ごとに提供条件が異なるため、進出を検討する際は詳細な確認が欠かせません。

5. 欧米諸国|屋内規制が中心

欧米諸国では、シーシャ自体は合法であるものの、屋内での提供に厳しい規制が設けられているのが特徴です。これは、タバコ規制の延長線上で管理されるケースが多く見られます。

イギリス

  • シーシャは合法ですが、2007年の禁煙法により、屋内での提供は全面的に禁止されています。
  • 「50%以上開放された屋外スペース」でのみ提供が許可されています。

ドイツ

  • ドイツのシーシャ規制は、連邦法と州法の二層構造になっています。
  • 多くの州で飲食店内は禁煙とされており、分煙室やシーシャ専用店のみで提供可能なケースもあります。

フランス

  • フランスでも屋内は全面禁煙です。例外として認められる「喫煙室」は、換気設備、面積、標識など、非常に厳しい基準を満たす必要があります。
  • 欧州では、シーシャは合法でも、実務的に提供できる場所が限定される傾向にあります。ヨーロッパのシーシャ文化について、さらに詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

6. アメリカ|自治体ごとに規制が異なる

アメリカ合衆国では、シーシャに関する規制が州や都市によって大きく異なります。

そのため、進出を検討する際は、現地自治体レベルでの詳細な確認が必須です。

  • ニューヨーク市
    • 「非タバコ・フーカ施設許可」がなければシーシャ提供はできません。
    • 入場は21歳以上と定められており、警告表示義務があります。
    • タバコ葉入りフレーバーの提供は原則禁止されています。
    • 新規の許可証申請は2018年以降締め切られており、現在は既存許可証の更新のみ受付中。新規参入は事実上できない状態が続いている(許可制度の見直し・新規解禁を目指す法案が2026年に市議会で審議中)。

アメリカのシーシャ市場の変遷や規制について、さらに詳しく知りたい方は以下の記事も参考になります。

✅ まとめ

世界のシーシャ規制状況をまとめると、以下のようになります。

  • 完全禁止国: シンガポール、タイ
  • 条件付き制限: サウジアラビア、中東の一部(クウェート・ヨルダンなど)、アメリカの特定の州や都市
  • 実質的縮小: 欧州各国(禁煙法や課税の影響で提供場所が限定される)

シーシャが「違法」とされている国は少数派です。多くの場合、タバコ規制の延長線上で管理されています。海外展開や卸販売を検討する際は、以下の点を事前に確認することが欠かせません。

  • タバコ関連ライセンス
  • 年齢制限
  • 課税ルール

最後に

各国でのシーシャ規制は頻繁に改正されることがあります。そのため、海外での事業進出や取引を行う前には、必ず現地の行政機関や専門家への確認を行うようにしてください。

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