はじめに

シーシャ(水タバコ)は世界的に人気が広がっていますが、国や地域によっては全面禁止や厳格な制限が設けられています。

特にシーシャカフェのオーナーや、フレーバー輸入・販売を検討している事業者にとって、現地の規制事情を正しく理解することは必須です。

本記事では、最新の各国規制状況(2025年9月時点) を整理します。

1. シンガポール|全面禁止

  • 2016年以降、輸入・販売・使用が全面禁止
  • 理由:若年層の利用拡大防止・健康被害対策
  • 店舗提供も持ち込みも違法

👉 東南アジアで唯一、完全に市場が閉ざされている国。展示会やイベント提供もリスクが高いため注意。

2. タイ|輸入・販売・サービス提供すべて禁止

  • 2014年:輸入禁止(シーシャ本体・フレーバーとも対象)
  • 2015年:販売・サービス提供禁止が追加
  • 現地バーやクラブでも裏で提供していた例はあるが、摘発事例多数

👉 観光地として人気が高いが、シーシャ事業は公式にNG。進出先としては不適。

3. サウジアラビア|ライセンス制による条件付き合法

  • 2019年に飲食店での提供をライセンス制で合法化
  • 特別許可が必須/20歳未満提供禁止/追加課税あり
  • 違反時は罰則あり

👉 中東の巨大市場だが、許認可・税制・年齢確認を徹底できる体制が必要

4. クウェート・ヨルダンなど中東諸国

  • クウェート:コロナ禍で一時全面禁止 → 2021年以降段階的再開。ただし海岸線など自治体による場所限定禁止あり。
  • ヨルダン:Public Health Lawにより屋内は全面禁煙(シーシャ含む)。コロナ禍以降、屋外規制も強化傾向。

👉 文化的にシーシャ需要が強い地域だが、国ごとに提供条件が異なるため要注意

5. 欧米諸国|屋内規制が中心

イギリス

  • シーシャ自体は合法だが、2007年禁煙法で屋内は全面NG
  • 「50%以上開放された屋外スペース」でのみ提供可

ドイツ

  • 連邦法+州法の二層規制
  • 多くの州で飲食店内は禁煙。分煙室や専用店のみ可というケースも

フランス

  • 屋内は全面禁煙。例外の「喫煙室」は換気・面積・標識など厳しい基準を満たす必要あり

👉 欧州は「合法だが実務的に場所が限定される」のが特徴。

6. アメリカ|自治体ごとに規制が異なる

  • ニューヨーク市
    • 「非タバコ・フーカ施設許可」がないとシーシャ提供不可
    • 入場は21歳以上/警告表示義務/サンプル提出義務
    • タバコ葉入りフレーバーの提供は原則禁止

👉 米国は州・都市ごとに規制が細かく分かれるため、現地自治体レベルの確認が必須

✅ まとめ

  • 完全禁止国 → シンガポール、タイ
  • 条件付き制限 → サウジアラビア、中東一部(クウェート・ヨルダンなど)、アメリカの州や都市
  • 実質的縮小 → 欧州各国(禁煙法や課税の影響で提供場所が限定)

💡ポイント
シーシャは「違法」とされる国は少数派で、多くはタバコ規制の延長線上で管理されています。
つまり海外展開や卸販売を考える際は、必ず

  • タバコ関連ライセンス
  • 年齢制限
  • 課税ルール
    を事前に確認することが欠かせません。

最後に

各国での規制は頻繁に改正されます。進出や取引前には必ず現地行政や専門家への確認を行うことが重要です。

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