1. はじめに:UPG(Upgrade Form)とは

「UPG(Upgrade Form)」は、ロシアの陶芸技術を背景に誕生した伝統型シーシャボウルブランド

ブランド名の“Upgrade”が示すように、「従来の伝統型ボウルをより良い形へ進化させる」ことを目的に開発されました。

現在では、モスクワ・サンクトペテルブルク・エカテリンブルクなどの主要都市を中心に、ロシア国内の多くのシーシャバーで使用される定番ブランドとして知られています。

その人気の理由は、職人技に裏打ちされた品質の一貫性と、素材の素朴さが生む深い味の表現力にあります。

2. 創業ストーリー:Alexander Vavilov の挑戦

UPGの創始者は、ロシア人陶芸家 Alexander Vavilov(アレクサンダー・ヴァヴィロフ)

彼は、ロシア国内で高価な海外ボウルが手に入りにくかった時代、「地元の粘土で、より良いボウルを作る」という信念から、独自の製法を確立しました。

Vavilovは自らの失敗を何度も繰り返し、粘土の焼成温度や厚み、空気の流れ、熱の伝導率などを試行錯誤。

その結果生まれたのが、今日のUPGボウルシリーズです。

この「試行錯誤の物語」こそが、UPGブランドの核となる哲学です。

単なる商品ではなく、“クラフトの進化形=Upgrade Form”としての意味を体現しています。

3. UPG ボウルの設計と素材特性

3-1. 無釉ホワイトクレイの利点

UPGの最大の特徴は、無釉(Unglazed)仕様のホワイトクレイ

釉薬をかけないことで、熱の伝導が直接的かつ均一に行われ、タバコの風味を損なうことなく、本来の味を純粋に伝えることができます。

Moze Shisha Shop の解説でも、「UPG traditional bowl is unglazed」と明記され、“bleeding”(色落ち・流出)現象が少ないことが特徴とされています。

つまり、使い込むほどにボウルが“味を覚える”──まるで鋳鉄フライパンのような「育つボウル」なのです。

3-2. 熱特性と味伝達性能

無釉構造により、UPGは過熱を抑えながらも均一な加熱を実現します。

そのため、香りのピークを長く保ち、焦げを防止。

特にロシアのシーシャバーでは、クラシックな紙フォイル管理や煙箱ヒートマネージャー(Smoke Box)と組み合わせて使用されるケースが多く、「安定した吸い心地」「均質な風の引き」が評価されています。

4. モデルラインナップと特徴

UPGは、用途や喫煙スタイルに応じて多様なモデルを展開しています。

4-1. UPG Small / Standard

  • 容量:約12g前後
  • 素材:無釉ホワイトクレイ
  • 構造:伝統的な6〜7穴構造
  • 特徴:吸い始めから温まりが早く、軽めのブレンドや短時間セッションに最適。

4-2. UPG Big

  • 容量:15〜20gクラス
  • 特徴:深皿構造で「ふわ盛り」「ゆる盛り」両対応。
  • 用途:長時間セッション・クラブやバーでの使用向き。

4-3. UPG Flora / Iron / Magma / Terra / Sirena / Turtle

  • 公式サイト掲載のアートラインモデル群。
  • ボウル形状や壁厚、空気抵抗の異なる派生モデルで、デザイン性と機能の両立を図ったライン。
  • それぞれが自然・鉱物・神話をテーマに命名され、クラフトの美学を表現。

5. 吸い心地と熱管理性能

UPGの吸い心地は、まさに「伝統と安定」の象徴。

その構造は古典的でありながら、現代的な吸引装置やHMS(ヒートマネジメントシステム)にも適応可能。

  • 均一加熱:粘土の厚みと密度により、炭の配置を変えてもムラが出にくい
  • 風の通り:6〜7穴構造が抵抗感を最小限に
  • 耐熱性:再焼成による強化で、割れやすさを軽減

Mozeのショップコメントでも「ロシア・チェコの多くのバーで使用される」と紹介されており、その安定性が現場レベルで証明されています。

6. ロシア国内での人気と文化的背景

UPGは今や、“ロシアの伝説的ボウル”と呼ばれる存在。

その背景には、次のような文化的流れがあります。

  • 伝統型ボウルの復権:Phunnel型が主流化する中、ロシアでは古典的構造を再評価する動きが拡大。
  • 地元陶芸への誇り:輸入依存を脱し、ロシア産素材・工房技術を守る動き。
  • UPG=クラシックの象徴:モスクワの老舗シーシャバーでは「UPGが基準」と評されるほど。

このように、UPGは単なる喫煙具を超え、文化的シンボルとして位置づけられています。

7. 国際展開:世界に広がる UPG の足跡

現在、UPGはロシア国外でも高い評価を獲得しています。

PremiumWay、Moze、Connis Hookah などのヨーロッパ主要通販サイトで流通し、「Russian Hookah Legend」「The Premium Way to Smoke」といったキャッチコピーで紹介されています。

これらの表現は、単なる商業的な言葉ではなく、職人の哲学が国境を超えて受け入れられた証といえるでしょう。

8. 他ブランドとの比較:Moon・Thor・Oblakoとの違い

ブランド特徴タイプ雰囲気
UPG無釉・伝統型。風味の再現性重視。クラシック系素朴・実直
Moon釉薬仕上げ・デザイン重視。Phunnel / Turkish芸術的・華やか
Thor半磁器製で耐久性重視。近代的伝統型テクニカル・堅牢
Oblako大量生産+品質安定。Phunnel主流モダン・機能的

この比較からわかるように、UPGは「クラシック×誠実さ」で差別化しているブランドです。

9. 当社の導入支援:UPGを“使いこなす”ためのパートナーシップ

当社では、UPGを中心としたロシア製シーシャボウル導入支援を行っています。

  • モデル選定サポート(店舗用途に応じた最適ラインナップ)
  • メンテナンス/熱管理マニュアル提供
  • 店頭演出・撮影サポート(SNSで映える見せ方)
  • 輸送・割れ対策の梱包設計支援

UPGは繊細な工芸品でもあります。

適切な扱いと熱管理を理解することで、味と香りが最大化されます。

その“使いこなし”を、私たちがサポートします。

10. よくある質問(FAQ)

Q1. UPGは初心者にも扱えますか?
A. はい。Standardモデルは熱ムラが出にくく、扱いやすい形状です。

Q2. 無釉ボウルは手入れが難しい?
A. 使用後すぐの軽い洗浄を心がければ問題ありません。油分が馴染むことで風味が安定します。

Q3. どのフレーバーに向いていますか?
A. トラディショナル系(Darkside、Tangiersなど)との相性が特に良好です。

Q4. 国際通販でも購入できますか?
A. はい。PremiumWay、Moze、Connis Hookahなど複数の正規サイトで取り扱いがあります。

Q5. Moonとの違いは?
A. Moonはデザイン重視の釉薬モデル、UPGは無釉で味重視。目的で選ぶのがおすすめです。

11. まとめ:UPGが象徴する“ロシアの伝統”

UPG(Upgrade Form)は、「伝統と革新の交差点」に立つブランドです。

職人の手で作られた無釉ボウルは、シーシャを“吸う”行為を超えて、“味を聴く”体験へと昇華させます。

もしあなたが、「香りの本質を感じたい」「クラフトの温もりを味わいたい」

そう思うなら──UPGは最初に手に取るべき一本です。

UPG導入・正規取扱いに関するご相談は“Shisha Amigo”まで。

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