はじめに
「シーシャってタバコより危ないの?」「お酒より依存しやすいの?」
カフェの現場でよく聞かれる質問です。
依存性とは、「やめたいのに、やめられない状態になるかどうか」。
今回は紙タバコ・アルコール・シーシャを並べ、科学的データ+リアルな実感の両面から整理してみます。
1. 紙タバコ|秒速で脳を支配する依存性
紙タバコの依存性は圧倒的です。
吸ってわずか10秒でニコチンが脳に到達し、快楽物質ドーパミンを強烈に放出します。
WHOは「アルコールや違法薬物と同等かそれ以上」と評価し、研究では喫煙者の約3割が強い依存症状を経験していると報告されています。
たった1本でも「脳がご褒美を記憶」してしまい、そこから抜け出すのは至難の業。
「やめたい」と思ってもやめられない最大の理由は、この即効性と習慣化のスピードにあります。
2. アルコール|社会に溶け込む“気づかれにくい依存”
お酒は「みんな飲んでいるから大丈夫」と思われがちですが、それが危険な盲点です。
- 飲み会
- 晩酌
- 仕事終わりの一杯
こうした習慣が積み重なるうちに、気づけば毎日欠かせない存在に。
データでは、アルコール依存の生涯有病率は15.4%。離脱症状(手の震え、不眠、不安など)が出る人も少なくありません。
社会的に受け入れられているがゆえに、「自分は大丈夫」と思ってしまい、依存に気づいたときには抜け出すのが難しくなっているケースも多いのです。
3. シーシャ(水タバコ)|“ライフスタイル依存”の顔を持つ
シーシャの依存性は、紙タバコほど高くはありません。
しかし「ゼロ」ではなく、フレーバーや習慣のあり方で変わります。
- ニコチン入りフレーバー 1回のセッションで紙タバコ数本分に相当するニコチンを摂取することもあるという研究があります。 さらに調査では、販売されているフレーバーの8割が表示より20〜160%多いニコチンを含んでいたとの報告も。
- ノンニコチンフレーバー 依存性はほぼゼロ。ただし「仲間と過ごす時間」「おしゃれな空間」などライフスタイルと結びつく精神的依存が中心になります。
つまりシーシャは、ニコチン習慣+仲間+雰囲気が合わさることで「やめにくさ」を感じやすくなる、“ミックス依存”の特徴を持っています。
📊 依存性ざっくり比較
種類 | 依存性レベル | 特徴 |
---|---|---|
紙タバコ | ★★★★★(非常に高い) | 秒速で脳に届くニコチン、抜け出しにくさは薬物級 |
アルコール | ★★★★☆(中〜高) | 習慣依存+身体依存。社会に溶け込み、気づきにくい |
シーシャ | ★★☆☆☆〜★★★☆☆(低〜中) | ニコチン有無で大きく変動。精神的依存・仲間習慣が中心 |
まとめ|数字と感情で理解する依存性
- 紙タバコ:即効性と強い身体依存で、最も抜け出しにくい
- アルコール:社会に受け入れられながら、静かに依存を深める
- シーシャ:依存性は低めだが、“仲間や雰囲気”とのセットでやめにくくなることがある
👉 シーシャカフェとして大切なのは、
- 「依存性はゼロではない」と正直に伝えること
- ノンニコチンフレーバーの選択肢を案内し、依存リスクを減らすこと
お客様に「安心して楽しめる場」を提供することこそが、信頼されるシーシャカフェのあり方です。
👉 仕入れや導入相談は Shisha Amigo へ