はじめに

シーシャ業界には、ロシアや欧州を中心にアワードや競技会が存在し、ブランドや製品の“権威付け”として大きな意味を持っています。

日本国内でも「このブランドは受賞歴がある」と伝えるだけで、仕入れ・販促・営業の説得力が一段と増すのが実感できるはずです。

この記事では、主要アワードの歴史と受賞ブランドの歩みを整理し、最後に「どう活用すれば売上につながるか」までを分かりやすくまとめました。

1. アワードの歴史と特徴

JohnCalliano Awards(JCA/ロシア)

  • 2016年頃開始。ロシアの大手コミュニティJohnCallianoが主催。
  • 形式:一般投票+審査員の二段構え。
  • 位置づけ:ロシア本国で“業界のオスカー”と呼ばれる存在。
  • 特徴:パイプ・タバコ・ノンタバコ・コラボなど部門が柔軟に設定される。

Hookah Club Show(HCS/ロシア・サンクト)

  • 2016年創設の巨大展示会。
  • 内容:展示+表彰+競技の複合イベント。
  • 特徴:その年のトレンドを反映し、ロシア市場での人気や信頼度を測れるバロメーター。

ShishaMesse Awards(ドイツ)

  • 2013年開始の世界最大級展示会。
  • 2025年部門例:Best Tobacco/Accessory/Charcoal/Dark Blend/Hookah。
  • 特徴:欧州水準での品質評価。受賞ブランドは国際市場で注目度が跳ね上がる。

Hookah Battle(国際競技リーグ)

  • 2011年に初開催。その後、欧州・中東・アジア各地で展開。
  • 内容:職人が当日創作したフーカで競い合う。
  • 特徴:実力派が名を挙げる場。上位入賞やHall of Fame入りがブランドの勲章に。

World Shisha Dubai(WSD/UAE)

  • 中東最大級のB2B展示会。
  • Hookah Battle Middle East Cupの舞台でもあり、競技結果が国際的に波及。

InterTabac(ドイツ・ドルトムント)

  • 世界最大のたばこ見本市。葉タバコ全般が対象。
  • 恒例表彰:InterTabac StarsやWorld Alternative Awards。
  • 特徴:シーシャだけでなく横断的な評価が得られるため、大手小売や量販に有効。

Hookah Insider Awards(ロシア・メディア独自賞)

  • 2021年以降開始。編集部がその年の話題や功績を表彰。
  • 特徴:ユーザー目線に近い“話題性”の評価。

Hookah Cigars Award(ロシア)

  • 2023年創設。シガー葉系ブレンドに特化。
  • 特徴:ダークブレンドや高ニコチン帯製品の評価に直結。

2. 年代別 代表的な受賞例

アワード部門受賞ブランド/製品
2018JCAHookah of the YearAlpha Hookah Model X
2019JCAHookah of the Year(ユーザー投票)Nube Unique
2020JCATobacco of the Year/CollaborationBurn/BlackBurn × KMTM
2022HCSTobacco/Non‑tobacco Mix/HookahBlackBurn/BRUSKO/Alpha Hookah
2024JCAHookah of the YearHOOB Mars Pro
2025ShishaMesseBest HookahENSŌ(電熱式)
2025Hookah Battle(WSD)Middle East Cup🥇Virginia Group/🥈Hedonic Exit/🥉Hookah Place

3. 受賞ブランドの歩み

Nube Unique(ロシア・クラスノダール)

  • 特許機構「パージブロッカー」で知られる革新派。
  • 2019年 JCA Hookah of the Year(ユーザー投票)受賞
  • 工房スタートから一気に国際展示会で脚光を浴びる存在に。

Alpha Hookah(ロシア・サンクト)

  • 2015年頃設立。Model Xが2018年JCA受賞。
  • 縦パージ/磁気ホース/ディフューザーといった“操作性の発明”でシェア拡大。

HOOB(ロシア)

  • 2013年創業。工学系チームのCNC設計で高精度モデルを量産。
  • HOOB Mars Proが2024年JCA Hookah of the Year受賞。

Burn/BlackBurn(ロシア)

  • 2017年ローンチ。BlackBurnは2019年に登場しHCSやJCAでタバコ部門を連続受賞。
  • トースト・バーレー主体のダークブレンドでブランド確立。

BRUSKO(ロシア)

  • 2016年頃から展開。ノンタバコやPODなど幅広く展開。
  • HCS 2022で複数受賞。若年層向けの話題作りに強い。

ENSŌ(欧州)

  • 2020年開発開始の電熱式フーカ。
  • ShishaMesse 2025 Best Hookah受賞
  • 無炭・無火でホテルや高級施設向けに採用が進む。

BLACKCOCO’s(独)/ETNATHERM(欧)

  • BLACKCOCO’sは欧州の炭ブランド定番。展示会受賞ロゴ常連。
  • ETNATHERMは2019年スタートの電熱ヒーター。炭代替の新カテゴリとして注目。

Hookah Place(UAE含む国際チェーン)

  • 2013年モスクワ創業のシーシャラウンジ網。
  • 2025年 Hookah Battle(中東杯)で3位入賞。競技でもプレゼンスを強化。

まとめ

  • ロシア系(JCA/HCS)=現場評価、欧州(ShishaMesse/Hookah Battle)=国際評価、中東(WSD)=地域ハブ
  • Nube UniqueやAlpha、HOOBなどの受賞歴を把握することで、仕入れや営業トークに“説得力の芯”が生まれる。
  • 受賞歴は武器。商品紹介・POP・ECページで「年+アワード+部門」を載せるだけで、顧客の信頼感が段違いに変わる。
  • カフェ現場での具体的活用
    • メニューやボードに「受賞歴あり」と小さく添えるだけで新規客の安心感が上がる。
    • スタッフが接客時に「このブランドは◯年◯◯賞を受賞しました」と一言添えると説得力が増す。
    • イベントやSNS投稿に「#受賞ブランド」を加えると話題性・拡散力が高まる。